宮城県若林署で伝統工芸のうちわを製作 犯罪防止の標語等を記載

宮城県若林署で伝統工芸のうちわを製作 犯罪防止の標語等を記載宮城県若林署は警察官に欠かせない「地域愛」を培うため、荒町商店街振興組合から講師を招いて、管内の荒町地区に伝わる伝統工芸「回文団扇(かいぶんうちわ)」(写真)の作り方を学ぶ研修会を開いた。署員約30人が参加した。

「回文団扇」は藩祖伊達政宗公の仙台開府以来、麹の町「荒町」で夏場の副業として作られていた土産物で、伝統ある特産品。当時の麹屋店主で回文名人だった細屋勘左衛門が、回文を記したうちわを売り出したのが始まりで、近年、同地区の土産物として復活を遂げた。

参加者は頭をひねりながらアイデアを出し、「くすりはリスク」などの薬物乱用防止の回文や、「暴力団排除」「安全安心」等の標語を記したうちわを作製。寺嶋恭子署長は「住民が大切にしているものを守るのが警察の役目。地域を知り、愛することが治安維持の気運を高めることにつながる」と語った。今後、出来上がったうちわは各交番や警察署の窓口に飾られ、犯罪予防や交通安全の広報活動に活用される。