神奈川県警が捜査二課に経済特捜係を新設

企業に関わる経済不正事案の取締りを強化しようと、神奈川県警は今春の組織改正に伴い、捜査二課に「経済特捜係」を新設した。

専従員を配置し、情報収集活動を通じた事案の実態把握に努めるほか、関係各所属と連携した捜査を進める。同課幹部は「経済不正事案は安定的な経済を損ない、ひいては治安の悪化につながる。不正を見抜く、見逃さないという姿勢を強く持ち、この種事案の防止に努めたい」と決意している。

県内では、返済意思のない資金を騙し取ったとして社長が逮捕された振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」の詐欺や、30億円を超える巨額詐欺に発展した「M資金詐欺」など、企業が関係する経済不正事案が多数発生している。こうした状況に対し、捜査二課が中心となって事案の実態解明、被疑者の積極的な検挙に努めてきたが、今回新たに体制を整備。専従員を配置することで、情報収集や捜査を一層強化していく。