警察官騙りのオレオレ詐欺防止へ LINEでの被害体験ツールを大学と開発
香川県警は全国に先駆け、LINE上で「警察官騙りのオレオレ詐欺」の手口を仮想体験できるツールを香川大学サイバーセキュリティセンターと共同開発した。偽警察官の動画、偽の逮捕状の画像、犯人のメッセージ、被害者側の選択肢(犯人の要求に応じるか否かの2択)などを使って、被害状況を再現している。
利用料金も無料で、専用のQRコードを読み込み、同アプリに「テレビ電話詐欺体験」のチャットボットを友だち追加するとトークルーム内で利用できる。
仮想体験はトークルーム内の「LINE体験開始」をタップすると開始され、ビデオ通話の着信音が鳴り出す。これに体験者が応じると、今度は偽警察官の動画が流れ始めて「あなた名義の携帯電話や口座が犯行に使用されている」「逮捕されたくなければLINEでの指示に従うように」等の説明があり、通話が終わると犯人側から偽の逮捕状の画像や「資金捜査の必要があるので預貯金口座内の全てを送金する」等の指示が段階的に送られてくる。
体験者は、犯人の指示に対して従うかどうかを選択することとなり、指示に従い続けると騙されたと判定される。一方、拒否しようとすると犯人側から「逮捕する」「実名報道する」「全ての口座を凍結する」「家族も逮捕する」などと繰り返し脅されるが(写真)、そのまま5回連続で拒否すれば騙されなかったと判定されるといった内容だ。